動画編集アプリに夢中

無料の動画アプリは数少ないかもしれませんが、メールアドレス等のアカウント登録をすれば、無料で利用できるアプリはMicrosoft Clipchamp以外にもあると思います。 アプリ検索して「無料」と書かれていて、無料でインストールしてみると試用〇日間とか、英語の日本語翻訳の、詐欺ではないアプリ紹介文、制限付きの動画編集画面を見て、どうしようかと滞ってしまいがちです。

Microsoft Clipchampは30分迄の動画編集に活用できますが、それ以上の長い動画を取り込み、切り出して編集したい場合、他のアプリを備えておく必要が出てくると思います。Wondershare 「Filmora(フィモーラ)」という動画編集アプリは、WindowsPCで Clipchamp同様の機能が無料で活用できます。ClipchampのAI編集機能と組み合わせ、双方の機能をフル活用など、思い通りに近い動画が作れるかもしれません。なお、無料版でエクスポートができますが、「Filmoraロゴの透かし」が動画の中央部分に帯状に入ります。また、Filmoraを AndroidやiPhoneで無料インストールして試用すると、すぐに有償登録を求められてしまいます。

Adobeのモバイル版 Adobe Premire Rushも、最近まで全然気が付かなかったのですが、課金なし無料で動画編集、書き出しができるようです。Adobeファンは根強いユーザだと思います。昔から動画といえばアドビ・プレミアでしょ、とAdobe推しMacユーザはAdobe Rushを使いこなしていると思います。

iPhoneユーザなら、同梱の iMovieが完全無料です。「新規プロジェクトを開始」から「ムービー」を選択、「+」マークでコンテンツをタイムラインに取り込みします。既定で「Ken Burns オン」、静止画像でも動画のように見せる効果が設定されています。画面上の表示をタップ操作でオン→オフに切替えすると、再生時に自動的に画面が動く効果がオフになり、固定位置のみで再生されます。

無料で使えるアプリで、有料プレミアムのコンテンツ等に興味がない場合、有償プレミアム加入や有料サービス申込みボタンなど頻繁に画面に現れることがありますが、それらの仕掛けをかわしたり、課金登録を無視する操作を毎回繰り返さなければなりません。有償登録にすれば、制限解除で特典が利用できるし、勧誘画面は出て来なくなるはずですが、有償サービスを有意義に活用できているかどうかは個々に使い勝手が異なると思いますので、月額料金がそれほど負担でなければ、有償プレミアム・メンバーに一度登録して内覧してみて、それが快適ならなによりです。アプリでよく使う作業は一緒でも、ずいぶん気分がちがうと思います。大抵のアプリで月額の有償登録とは、いつでも解約できるしまた再開できる仕組みになっているはずですので、使いたい月に課金するとか、あまり使うことが無く、プレミアムまでは不要と思えば自動支払い手続きを停止するとか、マメにアプリ課金の管理画面を確認すると良いと思います。

無償を有償に切替えすれば、出来なかったことが何でもできる様になる、という事ではありません。
無償アプリで使いづらい部分を、有償なら解決してくれていて、使い勝手が良くなりサクサク操作ができる、というものではないので、使いづらいアプリにさらにお金をかけて、苦い思いをする事はないと思います。無料で、リリースした新作アプリの利用者を募って、たくさんのユーザに使ってもらって、よりよいものに更新されている、前向きなアプリを期待したいものですが、無料の範囲で出来る仕事には制限があると思います。それでも、無料でここまで出来れば満足というアプリが目の前に出現すると、やはり気になるものです。自分自身で作ったモノを公開することが出来るというのは、素晴らしいことです。アプリを使いこなすことより、自分がよく使うツールやパターンを探して持っているという事で充分だと思います。ブランドの工具キットや絵描きの道具をフルセットで持っているのも楽しいことですが、仕事で使う場合は、制限付きの環境が、逆に有効かもしれません。決められた日程で、決められた動作で、必要最小限の手数で手早く情報を伝えられれば良いなど、欲張ってあれこれ余計な機能や手順を追加する必要がないからです。
仕事とプライベートで、同じアプリでも出来ることが異なります。 オフィス環境では、ライセンス契約が異なり、セキュリティ設定が各社各部署で異なり、社内で情報担当が選定したオプションを使用するなど、サーバ側であらかじめアプリ機能が制限されている事が多いです。 プライベートの自宅PCでよく使うメニューが、オフィスPCでは表示されないので使えない、などということは当たり前の様に思っていてよいと思います。

またオフィスで、アプリ作業を担当すると、マニュアル等で最低限の簡略されたいつもの手順しか経験していません。
簡単な手順と思われる操作は、作業を引き継ぎして操作手順を教わって、始めたばかりの頃は案外スムーズに出来るし、簡単な作業と思われるものですが、そのうちに、そのような簡単な作業にもかかわらず、行き詰ることがあるものです。作業に手詰まりしたと思った日は、当たり前の様に作業完了するまでに、意外に手間取ってしまいます。全部最初からやり直しをしなければ治まらなくなってしまう場合もあるかもしれません。なぜなら、マニュアルに書いてあったり、説明をメモしたり、アプリを経験しているものの、元々教わった仕事の手順のその程度しか知らなかったからだと思うのです。マニュアルの手順通りに間違いないように操作するのは、平均台や一本橋を渡る様なもので、その通りにやるしか方法がなかったわけですし、マニュアルの操作を練習をしてもあまり役に立たないかもしれません。

作業に慣れてくる頃に、他の用件と日程が重なって締切り時間が迫ってきたり、依頼していたコンテンツが予定通りに届かなかったり、いつもと条件や情報が異なる物が手元に置かれていたり、急な都合で自分がいつも使っている端末ではないという状況で作業するように連絡されたり、思い通りに作業が出来なくなりそう、焦ってくるし、プレッシャーもひとしおです。例の簡単な操作のはずが、とても難解に感じられたりします。一本橋が、綱渡りになってくる日もあるかもしれません。

日々の地道な自主練習が、そのような経験をサポートするのではないかと思います。
マニュアルや本題には無かったところまで、自主トレーニングして備えておくと万全です。オフでもPCに向かって、アプリ同梱のチュートリアルやサンプルを学んだり、WEB検索や関連の書籍で情報収集して、予備知識を頭の中に入れておくだけでなく、興味をもった部分を実際に手を動かしてみたりして、自分自身の経験値を追加更新していくことで、様々な状況に平常心で対応できるように身についていくと思います。

ある程度経験していても、担当作業にまつわる情報や周辺の状況は、日々変化して更新されていきます。なにより、担当している自分自身が経験を積んできているために、スキルアップ等が求められ、イレギュラー対応が発生してくるのかもしれません。

動画編集アプリでは、以下の手順で作業をします。

■メディアをインポートして → タイムラインに追加 、「なにもしなくても」 → エクスポートでMP4形式に変換することで → 動画ファイルを保存したり、WEB公開したりできます。

■メディアをインポート → タイムラインに追加 、「編集する」 → エクスポート(MP4形式に変換) → 動画ファイル保存や、WEB公開できます。

タイムラインで「編集する」とは、
・メディアをトリミングする。クロップする。分割する。再生速度を調整する。
・メディアを連結する場合、切り替え(トランジション)を追加する。
・動画全体の時間を調整する。

任意のメディアに、
・フィルター(色)やエフェクト(効果)を追加する。

任意のシーン(各場面)に
・他のメディアを重ねる(オーバーレイ)。
・ 背景を追加する、あるいは、背景を消す。

・音声を追加する。あるいは、音声を切り離す。

・テキストを追加する。キャプション(字幕)を追加する。

テキストのみの動画もあります。テキスト自体にエフェクトを設定すると、インパクトある動画にすることもできます。音声だけを聞きとるよりも、読める字幕付き動画があると便利で効果的だと思います。

Microsoft ClipchampのAIによる「オート・キャプション」は、とてもスマートで、意外にも素早くほぼ正確に日本語字幕「トランスクリプト」を生成してくれます。ですが、編集できない状態なのかもしれません。変換が間違っていたり、場面とキャプションがずれていたり、修正の方法やフォント等の変更が案内されているのですが、実際にやってみたところ、編集した部分が保存されずに、最初の自動キャプションの状態にすぐに戻ってしまいました。
自動キャプションで生成された「トランスクリプト」をコピーして、同様のテキストを追加、キャプション位置に配置する方法が考えられます。面倒かもしれませんが、動画全体で自動キャプションが不具合ではない場合、部分的にテキスト配置することでおおよそ解消できます。
場面とズレる場合は、キャプションを区切りたい位置で動画を分割してから「メディアのトランスクリプトを作成する」を押下してみます。

タイムライン上のメディアを、細かく詳しく時間調整する場合、ctrlキーを押しながらマウス・ホイールの操作でタイムラインの横幅を拡大、あるいは、右隅のズームイン(+)ズームアウト(-)ボタンでも拡大縮小の調整ができます。

また、メディア内にテキストボックスを配置してサイズや位置を調整するためにマウスでドラッグする際に、画像メディアの位置が一緒に動いてしまう感覚があります。タイムライン上で画像と別帯で「テキスト」枠が設置されているのに、プレビュー上で画像とテキストが別々に動作していない、マウス操作が難しく、無料アプリならではの仕様で仕方がないという部分ではありますが、レイヤーのように見えて実際のところレイヤーと呼べないのではないかと思います。Microsoft Clipchampは今後、Windowsペイントくらいにマウス操作がスムーズなアプリになることを望みます。

さらに、思い通りの動画編集に挑戦したいという場合ですが、どのようなイメージを持って動画作成をしたいか、それぞれ個別に目的や目標等が異なると思いますので、ひとくくりにして説明することが難しくなってきますが、動画アプリ内で可能な方法のひとつが、「テンプレート」の閲覧です。どの様に編集するとこのような動画ができるのか、気になるテンプレートを選んで、「インポート」してみますと、それらの動画に使用している実際のメディアの種類や、タイムライン上の仕掛けを手元で見て知ることができます。 設定されているエフェクト等が確認できます。(動画編集画面で「エフェクトなし」になっている場合は、すでに作成済みの動画がインポートされていることになります)

最近、ゲーム画面のイメージや、広告動画がブームですが、短い動画を繰返し再生させる効果で、視聴者の記憶に残るような刺激的な表現手法など、コンテンツに設定されたエフェクトや画面の切り替え効果などが素早く、読めるサイズのテキストさえも追えない、サンプル動画のギャラリーやテンプレート一覧を眺めるだけで、もう疲れたと感じててしまうかもしれません。が、テンプレートを取り込みする操作も簡単です。少し興味があるテンプレートの上にマウス・オーバー(マウスを合わせるだけ)でテンプレート動画が再生されます。実際のサンプルに自分のメディアを入替えして、再生してみることができますし、エフェクトの種類や使い方を知ることもできます。オーバーレイなど、表示サイズやタイミングなどを真似して作成してみると、練習になると思います。

数々の編集作業を繰返し行っているうちに、思うように動作しなかったり、操作を間違えたり、やり直しをしたい場合は「元に戻す」とよいと思います。反時計回りの矢印アイコンが画面のどこかにあると思いますので、元に戻して確認します。自分自身の操作手順が記録されているので、戻したり進めたりして手順を確認することができます。

また、プロジェクトを複製(コピー)することで、動画サンプルなど取り込みしたものに自作のメディアを取込みして編集したり、あるいは、編集中の状態を別件で使いたい場合など、新たにプロジェクト名を付けることで自在に活用できるようになります。プロジェクトを作成して作業が仕掛中(動画編集中)の状態で動画アプリを終了しても、プロジェクトの編集中の状態で保存されています。動画編集の保存といえば、エクスポートしなければならない、というわけではなく、作成した動画をファイルで保存しておきたい場合にエクスポート操作をすればよいということです。