スーパーなどのお米売場で、外袋に「備蓄米5kg 」などと書いてあるパッケージを、過去に見たことはありませんでした。米不足と騒がれた時代に、輸入米が出回っていろいろと評価を受けていた事があったかもしれませんが、国産備蓄米がスーパーなどで売られているという機会もかつてあったのでしょうか?お米売場にコメは置いてあるのに、例年より高すぎるから買えない(買わない)、いつも買っている商品がない、ということで騒動になるのでしょう。
政府の備蓄米とは、WEBで調べると、1995年に制定された法律に基づいて「凶作や不作時における安定供給を確保するための仕組み」と書かれています。コメの不作で生産量が大幅に減った場合に備え、国が保管している主食用のコメ、毎年約20万トンずつ、5年分=100万トン程度が全国300余りの倉庫に保管されているそうです。
食糧確保のための「備蓄」というと、災害時や緊急時の非常食(アルファ米やレトルトなど)に加工された状態をイメージしますが、「玄米」で5年間保管され、出荷となると精米されて、白米として流通販売される仕組みのようです。また、安値の備蓄米と見聞きすると、まずは、学校給食や公共施設の食堂などで直接やりとりされているのではないか、と想像しますが、一般の小売店で販売されたことも、かつてあったのでしょうか?
Copilotに質問したりWEBで調べてみると、 備蓄米は5年経過すると、加工用や飼料用として売却されるらしいのですが、政府備蓄米ではなく、一般の農家で貯蓄…貯蔵されているコメはどうなるかというと、5年以上経ったコメは販売禁止などと定められているわけでもないのだそうです。政府備蓄米は、低温・湿度など徹底管理された環境の専用倉庫で品質管理されて備蓄されているとのことですが、政府で備蓄登録されたコメばかりではなく、それぞれの農家のコメ蔵で秘伝のやり方それぞれに、生産したコメを蓄えているにちがいありません。いずれにしろ、新米から1~2年経過すると風味が落ちるそうです。主食用や、加工米ばかりでなく、コメで製造される日本酒や米麹、調味料、米粉、お餅、煎餅など等、貯蔵されて年数が経過すると、用途が決まってくるのかどうか、たとえば逸品の日本酒を醸造するのに提携している農家さんで機密の原料米が開発されているのか、銘酒は新米なのか、ある程度貯蔵して発酵させて作るのか、など知ることもなかったかもしれません。それぞれ専属農家さんと提携して、専用の材料としてのコメが生産されているのか、その辺りはわかりませんが、一般の主食用コメが枯渇してくると話題になると、コメ不足で飢饉、貧困、被害者意識を抱いてしまうと思います。
コメ価格が高騰していて備蓄米待ちが報道されていても、「国産ブランド米」使用を掲げて、値段も変わらず白飯を提供している飲食店や弁当屋さん~コロナ禍で長くいつもどおりに開店営業できなかった飲食店を経由して、外食したり買い物したりで、いつもと変わらず美味しいご飯が食べられるだろうと。コメが相当の高値の時期に、わざわざ自宅の炊飯器でご飯を作らなくても、と密かに考える人達が、きっといるのだろうと思います。 (大きなお世話だと思いますが)
スーパーなど小売店で販売されている備蓄米の品種は、保管されている備蓄米は地域のオリジナル品種、「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」などブランド米も加わっているそうですが、「備蓄米」と表示しなくてもよいとか、一般のお米と備蓄米をブレンドしてパッケージしている場合もあるとのこと、正直者かどうか、コメの値段の高値安値はこのあたりで、国産ブランド米にこだわる通の消費者の評価がシビアなのは致し方ないのかもしれません。値段は、本物とか、高級品とか、美味しいと思う感受性にも関わっているわけです。
【TOKYOコメ小売情報】(再掲) 2025年7月~8月
7月10日頃、 国産備蓄米 5キロ ¥1,850 (税込1,998) 東京都心の銀座にあるスーパーに仕事帰りにちょっと立ち寄り、店内で政府備蓄米5キロ1,850円と書かれた値札を見て驚いて立ち止まったのですが、さすがに銀座から持ち帰れない、お店から駅まで徒歩約10分~地下鉄乗って約40分、帰宅時だから混雑しているし… 関東近郊に支店がある精肉スーパーですが、週末に近所の店舗を見に行きましたが、やはり並ばずに買えました。コメ5キロ、子どもやペットを抱っこするみたいに両腕で抱えてレジに並んで、余裕でゲット。
ちなみに、精米時期令和7年7月と外袋に書いてあり、店頭で「令和6年産」の備蓄米と見ました。
(追)
8月上旬に、政府備蓄米5キロ¥1,850(税抜)、数量制限なし、 、
8月中旬、早くも備蓄米が品切れの様子で、「備蓄米」コーナーが消えていました。
7月20日頃、国産備蓄米 5キロ ¥1,880 (税込2,030) 、全国チェーンのドラッグストア、平日仕事帰りに立ち寄ったので、いずれの店舗も平日17~18時頃。店内コメ売場で並んでいない。買えます! その日は「1日1袋限定」と書いてありました。
8月10日頃、政府備蓄米5キロ¥1,710(税抜) 全国チェーンのスーパー、開店10時のお店ですが「本日完売」。 AM10時前に食料品売場が開いていて、コメ売場の棚はすでに空っぽ、値札だけ見ました。古米かもしれませんが。
8月三連休昼過ぎ、政府備蓄米5キロ1980円(税抜)、東京近郊チェーンのスーパー、コメ売場でいつもは輸入米4キロ(2千円台)が積んであり、備蓄米の棚は品切れでしたが、午後~夕方でも備蓄米が残っています。ご近所でも余裕で買えそうです。
もうそろそろ大丈夫なのかも。 備蓄米と書いてあろうがコメなら、値段に悩まず買えそうです。こういう奇怪な機会に、高値でもやっぱり国産ブランド米でなければと、ファンが確立しているかもしれません。お百姓さんが八十八日、手を掛けて育てて収穫している美味しいおコメの有難さ、改めて味わっているかも。そして、新米待ち…。